古典の臨書はどれからはじめたらよいか?
古典の臨書はどれからはじめたらよいか?
よくお客様から受けるご質問です。
以下でおすすめさせていただきますので、ご覧ください。
まず、楷書では、欧陽詢と虞世南の主な古典がよいと思います。
欧陽詢の九成宮醴泉銘(きゅうせいきゅうれいせんのめい)、直線的で理知の美を感じます。
虞世南の孔子廟堂之碑(こうしびょうどうのひ)、丸みがあって情感的な美を感じることができます。
孔子廟堂之碑は、学ぶ過程において、ここから入ってここに終わると言われています。
楷書でおすすめの古典
欧陽詢 九成宮醴泉銘
虞世南 孔子廟堂碑
チョ遂良 雁塔聖教序
顔真卿 顔勤礼碑
張猛龍碑
龍門造像記
鄭道昭・鄭羲下碑
光明皇后 楽毅論
行書は、王羲之の蘭亭叙(らんていのじょ)
書聖と呼ばれる王羲之が書いたもので、書の最高傑作とされています。
顔真卿 祭姪文稿(さいてつもんこう)も良いと思います。
蘭亭叙と並び称される傑作です。
行書でおすすめの古典
王義之 蘭亭序
王義之 集王聖教序
ちょ遂良 枯樹賦
太宗 温泉銘
顔真卿 争座位稿 (争座位文稿)
草書では、王羲之の十七帖(じゅうしちじょう)
東晋の手紙(尺牘せきとく)二十九帖を集めたもので、草書の基本法帖です。
孫過庭の書譜(しょふ)は漢代以降の書家を評価したり、書法や学習法を解説した書論です。
書としても評価が高く、「十七帖」を学ぶ前に書譜をした方がよいと言われています。
王羲之の系統をよく承けた作品です。