甲骨文を学ぶにあたって

甲骨文とは

甲骨文字は、中国・殷（商）時代の古代文字。

最古の漢字である甲骨文は、亀甲や獣骨に刀で刻した殷時代後期の文字で、王朝での祖先神の祭祀
や異族の征伐、農作物の豊凶、気候、狩猟などに関する占いの記録です。

占卜の内容や経緯を刻し、刻文に朱を塗り込めて聖化し、神意の霊験を証明したものもあります。

字形はシンプルで直線を主体に構成されていますが、なかには曲線的な動きも巧妙に刻されています。

甲骨文を学び、練習するにあたり、以下のような筆をおすすめします。

イタチ毛・山馬毛・ムジマ毛など弾力を保つために剛毛系の筆が望ましいです。

甲骨文の線は細いので、それに対応して、毛の量が少なく、細いフォルムの筆がよいでしょう。

甲骨文の鋭く強い線質を表現するには、柄がなく、にじまない紙が適当です。

初心者の方は、特に筆運びが遅いため、にじみやすく、字画の線がつぶれやすくなるためです。

少し濃いめの墨で書くと、重厚で硬直的な線を出しやすくなります。